ストレスがたまったら本のまとめ買い。結果は積ん読。なんとかしなきゃ…。ということで書評のブログです。ときに音楽や趣味の記事も…。
by bibliophage
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『さまよう刃』 あだ討ちするは我に有り
d0018433_0232056.jpg著者:東野圭吾 
書名:さまよう刃
発行:朝日新聞社
購入動機:著者のファン
緊迫度:★★★★☆

高校一年生の娘、絵摩が花火大会から帰って来ない。長峰の不安は時計の針を見るたびに大きくなっていく…。
最初から暗い展開の伏線が全開で、読み進むのが躊躇されます。予想通り絵摩は誘拐、陵辱されて殺されます。それから長峰は復讐の鬼となり、会社も辞め、主犯の少年カイジを殺害することだけを人生の目的とします。

被害者の家族としては、少年法で守られた犯人は自分で殺すしかない、という気持ちになることは共感できます。女子高生コンクリート詰め殺人事件の犯人の一人の少年が、その後に起こした暴行事件をみると、少年だからと言って更正を期待するのは間違いである、ことがよくわかります。
被害者の家族が犯人に復讐をするという「あだ討ち」パターンの話はよくみられますが、これは読者がとても感情移入しやすいという点が受けるからでしょう。

長野に隠れているという情報しかないため、長峰のカイジ探しは遅々として進まず、小説も半ばでちょっと間延びする印象です。しかし、長峰に協力してくれるペンションの女性とのエピソードや、暴露週刊誌と人権弁護士のテレビ討論などをはさんで、クライマックスの上野での対決シーンに向けて徐々に盛り上がっていきます。はたして長峰が銃での復讐を遂げられるのか、上野駅の場面は映画のような臨場感で迫ってきます。この辺りは東野圭吾の真骨頂といったところでしょうか。

果たしてどうなるのかと読み進むと、結末は妥当?な所に落ち着きます。東野圭吾の作品の中では平均的なポイント(=かなり面白い)という印象でした。
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by bibliophage | 2005-04-07 00:58 | ミステリ-
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