ストレスがたまったら本のまとめ買い。結果は積ん読。なんとかしなきゃ…。ということで書評のブログです。ときに音楽や趣味の記事も…。
by bibliophage
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『ブス論』 日本の歴史におけるブスの存在
d0018433_7112896.jpg著者:大塚ひかり 
書名:ブス論
発行:筑摩書房(文庫)
資料充実度:★★★★☆

古典エッセイスト大塚氏による太古から現代までの文献に書かれた「ブス」の意義について。

1. 神話時代:醜女化したイザナミは人の寿命を左右する「パワー」を持った存在。
2. 平安初期:仏教普及により、悪業の報いとしてのブス。
3. 平安中期:「枕草子」「源氏物語」にみられる詳しいブスの身体描写。
4. 中世初期:男性・父系社会の進展による女性蔑視の影響。「性格ブス」出現。
5. 室町~江戸:おかめ、お多福がブスの主役に定着。


巻末の参考文献が大量で、そこから「ブス」の記述を拾い上げてまとめた執念は凄いと感じられました。全体にやや繰り返しが多いのが気になりましたが、「源氏」の三大ブス:末摘花、花散里、空蝉の記述など興味が持てました。

現代日本は、誰でも美を追求できる豊かさがあり、ビジュアルメディアの影響などで、ますます見た目主義が普及し、外見が重要視されている、とのこと。
著者自身は写真をみるとブスというより美人の部類ですが、147cmの低身長に強いコンプレックスを持っているそうです。「ブス」ではないだけに描写が客観的ですが、切実性(本質性)に若干欠ける感は否定できません。
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by bibliophage | 2005-09-15 07:12 | 評論
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