ストレスがたまったら本のまとめ買い。結果は積ん読。なんとかしなきゃ…。ということで書評のブログです。ときに音楽や趣味の記事も…。
by bibliophage
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『あの戦争は何だったのか』 太平洋戦争の真実
d0018433_018678.jpg著者:保阪正康 
書名:あの戦争は何だったのか
発行:新潮社
詳細度:★★★★★

昭和史に関する著書の多い評論家、保阪氏による太平洋戦争の総括。

「あの戦争にはどういう意味があったのか、何のために310万人もの日本人が死んだのか、きちんと見据えなければならない(はじめにより)。」

右にも左にもよらずになるべく客観的に戦争の経過を記そうという意思が感じられて好感が持てます。
・第一章「旧日本軍のメカニズム
軍人養成機関、徴兵制、軍の機構などが書かれています。大本営とは正確には何か?…知りませんでした。
・第二章「開戦に至るまでのターニングポイント
2.26事件から東條内閣を通して開戦までの経過。誰が日本を開戦に導いた真の黒幕か?…これは意外な解釈。
・第三章「快進撃から泥沼へ
真珠湾からミッドウェーとガダルカナルの二つの敗戦まで。暗号は筒抜けなことに気づかないし、無策で兵士をどんどん死なせるし…。
・第四章「敗戦へ
インパール、サイパン、レイテ、硫黄島、沖縄と敗れ、玉砕していった人々。原爆投下とポツダム宣言。
・第五章「8/15は終戦記念日ではない
玉音放送、シベリア抑留、連合軍による占領などについて。

著者によれば、「太平洋戦争は不可避だった」が「戦略がなかったために泥沼化」し、あげくの果ては一億玉砕になりかねないところを「原爆のおかげで終戦は早まった」ということになります。「原爆のおかげ」とこれだけはっきり書いた日本人は珍しいと思います。

今まで目をそむけていた敗戦にまともに向き合い検証することで、最終的には「日本人とは何か」を問いかける、という著者の考えに共感しました。

それにしても「ガダルカナル攻防戦」ほど悲惨な戦いはなかったのですね。多くの同胞を犬死にさせた大本営の指示にはあきれました。
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by bibliophage | 2005-10-18 00:22 | 新書
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