ストレスがたまったら本のまとめ買い。結果は積ん読。なんとかしなきゃ…。ということで書評のブログです。ときに音楽や趣味の記事も…。
by bibliophage
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
『女形(おんながた)』 乱歩賞作家 X 歌舞伎 
d0018433_23462177.jpg著者:不知火京介 
書名:女形
発行:講談社
伝統芸能度:★★★★☆ 

『マッチメイク』で2003年乱歩賞を受賞した不知火氏の長編2作目。

歌舞伎役者、茗荷屋の松之助、松次郎親子が同じ日の舞台中に死亡した。自殺なのか、事件なのか。桔梗屋 半四郎の弟子である大部屋役者、堀内すみれは残されたメモからその真相を推理する。


受賞作の評判はもうひとつだったようですが、これは相当な力作です。
歌舞伎の演目の内容、役者の生活、京都の風景などがこと細かく描写されており、感心しました。著者の歌舞伎に対する知識はハンパではありません。

内容的には、ある医学的欠陥と血液型の謎、それに歌舞伎の芸や血筋をからませた筋書きで、本格度は高くありませんが、興味深く読ませます。すみれの兄弟子やんま、梨園の問題児山中信十郎、米国人役者青松などの登場人物も魅力的です。
比喩が歌舞伎の言葉から取られているのも新鮮でした。例:こめかみに筋隈のような太い血管を浮かび上がらせ…、兄さんの顔が鳴上上人みたいになったので…。

ただ、歌舞伎役者の家系図を入れた方が明らかにわかりやすいでしょう。血液型の話は図を自分で書かないとよく理解できないハズです。

本作が一般受けするかどうかはわかりませんが、歌舞伎に少しでも興味がある人はきっと楽しめると思います。
[PR]
by bibliophage | 2005-10-22 23:49 | ミステリ-
<< 『本業』 タレント本をいじり倒す 『容疑者Xの献身』 オタクの深情け >>