ストレスがたまったら本のまとめ買い。結果は積ん読。なんとかしなきゃ…。ということで書評のブログです。ときに音楽や趣味の記事も…。
by bibliophage
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『玩具修理者』 懐かしいような奇妙な話 
d0018433_711429.jpg著者:小林泰三 
書名:玩具修理者
発行:角川書店
購入動機:書店で目について
奇妙度:★★★★★

彼女は昼間いつもサングラスをしている。わたしは、そのわけを尋ねた。彼女はしぶしぶ、子供の時の奇妙な話:何でも直してくれる玩具修理者、について打ち明けてくれた。

理系技術者である小林泰三氏の作品で、1995年の第2回ホラー小説大賞短編賞受賞作。

玩具修理者の名前は‘ようぐそうとほうとふ‘。性別、年令、国籍不明の人物で、人形でも、ラジコンカーでも、死んだネコでも全部バラバラに分解して直してくれる。ある日、彼女は背負っていた弟を落として死なせてしまう。仕方がないので、修理者の所に持っていったのだが…。

今読んでも十分奇妙で不思議な物語です。話の発想が技術者ならではで、修理者の気味悪さが秀逸です。自分の幼少時の悪戯などの懐かしい記憶が喚起されました。話の最後にオチがあってよくできています。

もう一編『酔歩する男』が収録されており、こちらはタイムトラベルの話。
ある日、血沼は見知らぬ男に会った。その男、小竹田は血沼の個人情報をすべて知っており、大学時代の親友だったと言う。二人は一人の女性をめぐって争った…らしい。

タイムトラベルの説明に、ゲーム理論や量子力学まででてきてユニークです。東野圭吾『パラレルワールド・ラブストーリー』を思い起こさせる部分もあり、こちらもなかなか面白い話でした。
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by bibliophage | 2005-04-20 07:14 | ミステリ-
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