ストレスがたまったら本のまとめ買い。結果は積ん読。なんとかしなきゃ…。ということで書評のブログです。ときに音楽や趣味の記事も…。
by bibliophage
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『チューイングボーン』 小説の長さと密度
d0018433_1193532.jpg著者:大山尚利 
書名:チューイングボーン
発行:角川書店(文庫)
緊密度:★★☆☆☆

第12回日本ホラー小説大賞長編賞受賞作。(大賞は 『夜市』)

登はある日、大学時代の同級生里美に不思議な仕事を頼まれた。それは小田急ロマンスカーの展望室からビデオの撮影を3回することだった。だが驚くことに、その撮影をするときには必ず人身事故が起きた。この仕事と事故との間に関係はあるのか?

『夜市』と競った最終候補作ということで、期待しながら読みました。
結果は、……残念!という印象でした。

プロットとオチはユニークでした。受賞の理由はそこにあると思います。それは認めます。
ですが、問題は無駄な描写が延々と続くこと。主人公の苦悩の独白と堂々巡りの行動がかなりの部分を占め、なかなか展開しません。審査の荒俣氏も、事件のワンパターン性を問題にしていました。
途中で斜め読みに切り替えても全く問題なし。要するに短編から中編にすべき作品を長編で書いたのが、密度の低くなった理由だと思います。林氏の「純文学系でも高評価されるだろう」という選評には、首をかしげざるを得ません。
次回作では、すぐれた発想を生かしてもう少しがんばって欲しいところです。
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by bibliophage | 2006-01-21 11:15 | その他小説
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