ストレスがたまったら本のまとめ買い。結果は積ん読。なんとかしなきゃ…。ということで書評のブログです。ときに音楽や趣味の記事も…。
by bibliophage
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『太陽の塔』 妄想青春小説
d0018433_1434151.jpg著者:森見登美彦 
書名:太陽の塔
発行:新潮社(文庫)
脳内風景度:★★★★☆

以前より気になっていた作品。第15回日本ファンタジーノベル大賞受賞。文庫化したので早速購入しました。

<京大休学中の5回生である私は、すし屋のアルバイトをしながら、寂しい下宿生活を送っている。趣味は、かつて付き合っていた後輩の水尾さんの行動を観察すること。私は、同じく彼女のいないわびしい友人たちと鍋をかこみ、憎悪するクリスマス・イブを撲滅すべく行動の計画を練る。>

結構面白い作品でした。
屈折したぱっとしない青年の独白が延々と続きます。独善的な言い回しが、ある意味知的で、ユーモアがあり、クスクスと笑えます。これは好き嫌いの分かれそうな点で、最初の数ページで投げ出す人がいるかも知れません。
このまま続くとさすがに煮詰まってきそうだな、と思うと小さな事件が起きて話が転がっていき、飽きが来ないように構成されています。
まあ、所詮個人の妄想を描いたような小説なので、ダイナミックな展開を期待することはできませんが…。

水尾さんのことが詳しく書かれていないので、彼女がなぜ「太陽の塔」を気に入り、招き猫の置き物を嫌ったかはよくわかりません。叡山電車に乗っていくうちに彼女の心象風景の中に入っていく、という箇所はシュールでした。

道路・場所の描写をするだけで話になるのは京都のいい点です。祇園、四条河原町、叡山電車沿線、下鴨、北白川…。

主人公の愛(自転)車「まなみ号」の由来?である本上まなみさんの解説もなかなか味があります。
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by bibliophage | 2006-07-08 01:45 | その他小説
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