ストレスがたまったら本のまとめ買い。結果は積ん読。なんとかしなきゃ…。ということで書評のブログです。ときに音楽や趣味の記事も…。
by bibliophage
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『姉飼』 夏はホラー
d0018433_016273.jpg著者:遠藤徹 
書名:姉飼
発行:角川書店
異形度:★★★★☆

第10回ホラー小説大賞受賞の問題作。

「ずっと姉が欲しかった。姉を飼うのが夢だった。
脂祭りの夜、出店で串刺しにされてぎゃあぎゃあ泣き喚いていた姉ら。…」

(「姉飼」)

なぜかずっと積読でしたが、季節柄読んでみました。

出だしの2行からして上記↑のようですから、自信を持って薦められるシロモノではありませんw。
同志社大助教授でサブカルチャーに詳しい著者の渾身の作品。
かの直木賞作家朱川湊人氏の「白い部屋で月の歌を」も最終候補で、いつもハイレベルの争いになるホラー小説大賞でも特に力作ぞろいの回だったようです。

<子供時代に夜店で「姉」に惹き付けられた主人公は、中卒後、高価なそれを手に入れるために必死で働く。そんな彼の元に4体目の「姉」が届いた…。>

生理的嫌悪感をいだかせるような描写が続く中に、独特のユーモアや話のオチがはさまれており、すらすらと読めてしまいます。民間伝承モノ風のキワモノ新感覚ホラーという感じです。

他に「キューブ・ガールズ」:ウェブ時代のダッチワイフ?
ジャングル・ジム」:人間性あふれる?性格だったジャングル・ジムの変容、
妹の島」:果樹園で覆われた離れ島での惨劇、
の3編が収録されており、どれもアイロニカルで奇天烈な物語でした。

著者2作目の「弁頭屋」も面白かったので、次回作も大いに期待します。
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by bibliophage | 2006-08-01 00:14 | ホラー/SF
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