ストレスがたまったら本のまとめ買い。結果は積ん読。なんとかしなきゃ…。ということで書評のブログです。ときに音楽や趣味の記事も…。
by bibliophage
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『水曜の朝、午前三時』 韓流1970年
d0018433_04010.jpg著者:蓮見圭一 
書名:水曜の朝、午前三時
発行:新潮社(文庫)
懐古度:★★★☆☆

蓮見氏のデビュー作のベストセラー小説。

<45歳で脳腫瘍で世を去った直美。彼女は、娘に4巻のテープを残した。そこには1970年の万博でコンパニオンをしていた直美のかなわなかった恋愛の話が吹き込まれていた。>

この話はとても読みやすく、品の良いオールド・ファッションド・ラブ・ストーリーだと思います。
しかしオビの児玉清氏のように「涙が止まらなくなった…」ということはなかった。彼はいったいどこで泣けたのだろうか…?

<1970年万博。許婚が東京にいる身でありながら、別の男性に惹かれる主人公直美。しかし、相手の出自のため結婚することが適わず、東京へ戻る彼女。そして結婚後の再会…>。

確かに、直美は当時としては進歩的な女性なのでしょう。その行動力にも感心しました。

しかしこの現代(出版2001年)に、出自のポイントでの悲恋を描こうとした作者の見通しはいかなるものだったのか。いや、結果的には成功したわけですが…。
もし若い人々にも受けたとすれば、「かなわぬ恋」という普遍的なテーマの勝利だったのか、はたまた「(結婚は別として)恋愛は見かけが9割」という真実の力か。

私的には、文中にポピュラーミュージシャンの名前が次々と出てくるところが楽しめました
ボブ・ディラン、セルジオ・メンデス、モンキーズ、デヴィッド・ボウイ、CCR、ビーチボーイズ、フランク・ザッパ、ジャニス・ジョプリン、ヤードバーズ、エアロスミス。
小説のタイトルはサイモン&ガーファンクルから取ったものだそうです。

人それぞれでかなり異なる感想が湧きそうな小説、ということで一読に値すると思います。
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by bibliophage | 2006-08-19 23:53 | その他小説
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