ストレスがたまったら本のまとめ買い。結果は積ん読。なんとかしなきゃ…。ということで書評のブログです。ときに音楽や趣味の記事も…。
by bibliophage
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『そうだったのか手塚治虫』 わかりやすい入門書
d0018433_254414.jpg著者:中野晴行 
書名:そうだったのか手塚治虫
発行:祥伝社
明快度:★★★★★ 

マンガ特に手塚治虫の作品に詳しい著者が、手塚マンガの代表作を年代別にあげ、執筆に影響したと思われるその時代背景や起きた事件と関係させながら解説する新書。

取り上げられている作品は、以下の通りです。
1 『鉄腕アトム』 『メトロポリス』 2 『地底国の怪人』 『ジャングル大帝』 3 『リボンの騎士』 『ナスビ女王』 4 『来るべき世界』 『ロック冒険記』 5 『ライオンブックス』シリーズ 6 『フィルムは生きている』 7 『0マン』 『魔人ガロン』 『W3』 8 『バンパイア』 『どろろ』 9 『人間ども集まれ!』 10 『地球を呑む』 『人間昆虫記』 11 『火の鳥』 12 『きりひと讃歌』 『アポロの歌』 13 『ブッダ』 『ブラックジャック』 14 『陽だまりの樹』 『アドルフに告ぐ』 15 『グリンゴ』

個人的に印象深い作品は、『アトム』 『リボンの騎士』 『ブッダ』 『火の鳥』 『アドルフ』です。

著者はさすがに手塚の専門家だけあって、作品のアウトラインを語るのが上手く、挿絵もタイミングよく入って読みやすい解説書になっています。

・ 『アトム』の自分探しは敗戦後の日本人のそれとリンクする。
・ 『リボンの騎士』は男女平等社会での女性のアイデンティティを描いた。
・ 手塚は『きりひと讃歌』で絵柄をがらりと変え、『ブラックジャック』で人気復活を遂げる。

全体的には、斬新な切り口と言うより、定説を納得できるような形で示しているといった感じです。
一方、TVアニメの人気のせいで、『アトム』がスーパーロボットになり過ぎたため、手塚自身が「アトムは好きでない」と語った、などの興味深いエピソードも多く書かれています。

手塚ファンの人もそうでない人も、読んで楽しめる本ではないかと思います。
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by bibliophage | 2005-05-06 02:12 | 新書
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