ストレスがたまったら本のまとめ買い。結果は積ん読。なんとかしなきゃ…。ということで書評のブログです。ときに音楽や趣味の記事も…。
by bibliophage
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『となり町戦争』 2007年2月映画公開
d0018433_23123273.jpg著者:三崎亜記 
書名:となり町戦争
発行:集英社(文庫)
着想度:★★★★☆

小説すばる新人賞のデビュー作、かつ直木賞候補だった作品、早くも文庫化。

<自分の住む舞坂町がとなり町と戦争を始める。広報でそれを知った僕に、偵察業務従事の辞令が届いた。どこで戦闘が起きているのかもわからないのに、発表される戦死者数は増え続けている。次に、となり町に潜入し、役所の香西さんと夫婦として住むという任務が与えられた。それまで戦争の影もみえなかったある夜、電話が鳴って事態は急転した。>


とにかく、発想が凄いですねぇ。お隣の町との戦争。しかも何が戦争なのか全くわからない。

最初の方は、筒井康隆ならこの辺で事件が起きるのに…、とか、これって短編のネタを長編に引き伸ばしてるんじゃないのか…、などとぶつぶつ言いながら読んでいました。
しかし、その淡々と流れるところを我慢して読むと、驚くべき展開が…。
振り返ると、あの淡々が曲者で、作者の意図するところだったとわかりました。

さらに、この作品は文章がとても美しい。特に風景の描写がきめ細かくてきれい。
またユーモアも秀逸。「性的な欲求処理に関する業務」は笑えました。

文庫版のための「別章」も面白かった。説明会で質問していたマジメな彼が誰かわかります。

短編集 『バスジャック』 もとても良かったし、この作者からは目が離せないですね。
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by bibliophage | 2006-12-21 23:16 | その他小説
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