ストレスがたまったら本のまとめ買い。結果は積ん読。なんとかしなきゃ…。ということで書評のブログです。ときに音楽や趣味の記事も…。
by bibliophage
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『医療崩壊』 犯人扱いは筋違い
d0018433_015119.jpg著者:小松秀樹 
書名:医療崩壊 「立ち去り型サボタージュ」とは何か
発行:朝日新聞社
率直度:★★★★☆

第一線で活躍する泌尿器科医の提言。

「医療従事者は、患者の無理な要求を支持するマスコミ、警察、司法から不当に攻撃されていると感じている。このため、医師は勤労意欲を失い病院から離れ始めた。(本文より)」

現在の医療をめぐる状況について、医者としてとても正直な考えを書いています。
おそらく、慈恵医大青戸病院の腹腔鏡下手術の事故の顛末に、同じ泌尿器科の医者として、マスコミと警察の仕打ちに我慢ならなかったものと思われます。

人には寿命がある。医療にはリスクが伴う。それを理解していない患者と、患者にへつらうマスコミ。さらに、専門知識もないのに暴力装置!として医療の現場に踏み込んでくる警察。このままでは、日本の医療はイギリスのように崩壊してしまう、と著者は語ります。

著者の言うことには説得力があります。危機感を持っての積極的な発言には感心しました。
ただ、この本の内容は一般人にはちょっとわかりづらい懸念があります。はじめてまともに問題を提起したという意義は大きいと思いますが、ちょっと書き方が尊大に感じられる点もありました。是非、もう少し噛み砕いた形で万人にわかりやすく語って欲しいと思います。

立ち去り型サボタージュ」とはとてもクールなネーミングだと思いますが、ちょっと小難しい印象を与えます。「医者の夜逃げ」wとか、もう少しキャッチーな言い方はないでしょうか。
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by bibliophage | 2007-02-08 00:20 | 評論
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