ストレスがたまったら本のまとめ買い。結果は積ん読。なんとかしなきゃ…。ということで書評のブログです。ときに音楽や趣味の記事も…。
by bibliophage
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『フィッシュ・ストーリー』 伊坂節冴えてます
d0018433_0475937.jpg著者:伊坂幸太郎 
書名:フィッシュ・ストーリー
発行:新潮社
ホラ話度:★★★★☆

色々な趣向を持った伊坂氏の短編集。

<20数年前…昔の日本の小説を引用したロックの曲がカーステレオから流れていた。雅史は曲中の無音箇所で、女性の悲鳴を聞く。
現在…システム・エンジニアの麻美が乗った飛行機がハイジャックされた。
30数年前…売れないロックバンドが最後のレコーディングを一発録りでおこなった。
10年後…麻美はネットワークの不審から、国際的なハッキング計画に気づく。(「フィッシュ・ストーリー」)>

どの話も面白かったです。さらっと読めました。

上記表題作では、いくつかのエピソードが細い糸のようにつながって時間的な流れになっていくという、まさに壮大な?フィッシュ・ストーリー(ホラ話)でした。時間を前後させた構成が渋いですね。

他には、その人物がいるだけで動物がなごむ動物園の元飼育係りの話(「動物園のエンジン」)、東北の山村のある風習の謎(「サクリファイス」)、空き巣の今村、その母、同棲相手大西らがかかわっていく話(「ポテチ」)の3編が収録されています。

「動物園のエンジン」は三崎亜記氏の短編を思い起こしました。って、こちらの方が先でしたね(2001年)。
4編の中ではミステリー仕立ての「サクリファイス」が最も良かった。‘おこもり様’の謎のせいで先へ先へとページをめくらされます。ここに出てくる黒澤は例によって「ポテチ」の登場人物でもあるようですね。
「ポテチ」は、会話のユーモアが素敵でした。特に大西のつっこみ。

伊坂氏の文章の上手さ、ストーリー作りの見事さを再認識しました。
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by bibliophage | 2007-02-25 00:48 | その他小説
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