ストレスがたまったら本のまとめ買い。結果は積ん読。なんとかしなきゃ…。ということで書評のブログです。ときに音楽や趣味の記事も…。
by bibliophage
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『死刑のすべて』 極刑の作法
d0018433_1181165.jpg著者:坂本敏夫 
書名:元刑務官が明かす 死刑のすべて
発行:文芸春秋社(文庫)
実録度:★★★★★

映画『13階段』のアドバイザーも務めた、元刑務官の著書。

「本来求められている裁判官への期待は、真実と冤罪を見抜くことであって、量刑の加減の巧みさでもないし、名奉行の裁きでもない。(本文より)」

これは面白かった。
死刑囚の生活ぶり、刑務官の仕事、死刑のやり方、殺人事件の顛末、死刑廃止運動、などについて細かく書かれており、非常に興味深いものがありました。

特に、劇画による死刑の行われ方が強烈。こんなの描いていいのかなと思ってしまいました。
また、拘置所の中の腐敗と出世をめぐる人間関係を書いたノンフィクションもとてもリアル。これは続きを書けば立派な小説になります。

また、死刑反対運動が盛り上がると、逆に死刑執行が早まるというのが何とも皮肉。個人的には死刑廃止には反対ですが…。矯正不能な人間は必ず存在するので。

やや気になったのは「冤罪による死刑は必ずあるはずだ」と書いていること。
また名古屋刑務所の事件のつっこみが弱い。やはり身内はかばうのですかねぇ。

ともあれ、非日常の世界を知ることができる貴重な本でした。
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by bibliophage | 2007-04-01 11:10 | 評論
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