ストレスがたまったら本のまとめ買い。結果は積ん読。なんとかしなきゃ…。ということで書評のブログです。ときに音楽や趣味の記事も…。
by bibliophage
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『仮題・中学殺人事件』 読者が犯人!?
d0018433_934922.jpg著者:辻真先 
書名:仮題・中学殺人事件
発行:東京創元社(文庫)
意外犯人度:★★★★☆ 

TV演出家→アニメ脚本家→小説家と転身した辻氏の長編ミステリーデビュー作。初出1972年。2004年に文庫が復刊されました。

この作品の最大のポイントは「犯人は読者(きみ)だ!」と書き出しで宣言していることです。『アクロイド殺し』もびっくり!ですね。
純粋にこれを成り立たせるには、どこかで物語のワクを破るメタ構造になっていなければなりません。この作品ではどうなのかは、最後にわかります。

平易にかかれたジュブナイル小説とは言え、物語の構造は凝っています。
美人のキリコとずんぐりした薩次、二人の中学生が殺人事件の犯人を推理します。
1. 女流漫画の原作者が殺された…時刻表トリック
2. 中学校のトイレでガリ勉女子が殺された…密室トリック
ここまでが実はストーリー・イン・ストーリーで、中学生推理作家:桂真佐喜の作品であるという設定になっています。
桂君がこれを書いたのは、ある人物にこれを読ませたかったから…。


脚本家ならではの読みやすさで、古さも感じさせません。キリコ・薩次シリーズは計6作出ています。
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by bibliophage | 2005-05-28 09:37 | ミステリ-
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