ストレスがたまったら本のまとめ買い。結果は積ん読。なんとかしなきゃ…。ということで書評のブログです。ときに音楽や趣味の記事も…。
by bibliophage
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『最後の喫煙者』 倫理への挑戦
d0018433_2311234.jpg著者:筒井康隆 
書名:最後の喫煙者
発行:新潮社(文庫)
ドタバタ度:★★★★☆ 

筒井氏自選の短編スラップスティック傑作集。
「急流・問題外科・最後の喫煙者・老境のターザン・こぶ天才・ヤマザキ・喪失の日・平行世界・万延元年のラグビー」の9編を収録。

特に面白かったのは、現在ではなかなか使いにくいコトバ「土人」「人食い人種」などがふんだんに出てくる「老境のターザン」、メチャクチャな手術をやる非倫理的な医師たちの話「問題外科」や愛煙家の作家が社会的に追い詰められるという自虐的な「最後の喫煙者」でした。

SF:「急流」「平行世界」、時代物:「ヤマザキ」「万延元年のラグビー」なども楽しめました。

筒井氏の文章は非常にリズミカルで軽くて読みやすく、擬音語が効果的に使われます。ターザンが「むきききき」と笑ったり、井伊直弼が「しゃばどす」と切られたりします。

これからもパワフルでブラックな筒井ワールドを邁進して欲しいと思います。

大岡玲氏による後書きも筒井風で洒落ていました。
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by bibliophage | 2005-06-02 23:04 | ユーモア
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