ストレスがたまったら本のまとめ買い。結果は積ん読。なんとかしなきゃ…。ということで書評のブログです。ときに音楽や趣味の記事も…。
by bibliophage
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31
カテゴリ:漫画( 24 )
『北斎』 破天荒な巨匠の一生
d0018433_1859191.jpg著者:石ノ森章太郎 
書名:北斎
発行:角川書店
流転度:★★★★☆

広重、歌麿と並ぶ浮世絵師、葛飾北斎の生涯を石ノ森章太郎が漫画化。1987年初出、文庫化を経て、コンビニ用に一冊化されました。

北斎というと「富嶽三十六景」しか浮かびませんでしたが、これを読むと名前を何回も変え、師匠も変えて、88歳で亡くなるまで色々な作品を描いているのがわかります。名前は、勝川春朗→俵屋宗理→北斎→戴斗→為一 → 卍、などと変化。転居も90回以上。

歌麿と並ぶ美人画、春画、戯作の挿絵、風景画(「東海道五十三次図」)、妖怪画(「百物語」)、西洋画などの作品がこの漫画の中に埋め込まれていて圧巻です。

遊び好きで(?)金は貯まらず貧乏暮らしを続けた北斎。印象派にも影響を与えたとされる作品をもっと見てみたいと思いましたし、その破天荒な人物像にもとても興味を持ちました。

d0018433_18592128.jpgd0018433_18593888.jpg
[PR]
by bibliophage | 2005-10-02 19:03 | 漫画
『マンガ 中国入門』 中国嫌いが加速する本
d0018433_150135.jpg著者:ジョージ秋山/黄文雄 
書名:マンガ 中国入門
発行:飛鳥新社
中華思想度:★★★★★

「浮浪雲」の漫画家ジョージ秋山氏が、台湾出身の評論家黄氏と組んで描いた現代の中国。

嫌韓流』の韓国に続いて、中国批判のマンガ:本書も売れています(8/30ヤフー書籍ランキング20位)。こちらの方がマジメというか、正面から書いている印象です。
電車の中で読んでいたら、学生に「受験のために読みたいから書名を教えて欲しい」と頼まれました(苦笑)。

第1章:「文化摩擦/文明衝突」では、領海での違法調査や尖閣諸島の領有問題を取り上げ、中国国内資源の不足、台湾への武力行動の準備、などから中国が海洋進出を図る様子が書かれます。
第2章:「反日の狂奔」。留学生寸劇事件や集団売春事件での日本人狩りや、サッカーアジアカップでの騒動について、「民衆の不満を反日に転嫁している」としています。
第3章:「反日の歴史」では「南京大虐殺」について、中国歴代王朝の大虐殺のコピーによる捏造と結論しています。白髪三千畳の国なので、相当誇張していることは推測されますが…。
第4章:「近代中国の歴史」では共産党の創立から現在までの経過、それに加えて何故か「食人文化」を取り上げています。「食人」については他に何度も出てきます。
第5章:「中国覇権」で、チベット、モンゴル、インド、ベトナムとの国境をめぐる戦争の歴史や「核で日本を消し去れる」という驕りの意識が書かれています。確かに、北朝鮮よりよほど危険な国といえるでしょう。日本のODAは軍事費に回されているという事態を何とかしてもらいたいものです。
第6章:「迷走する巨大国家」では、中国の国内問題:マフィア、物乞い、売春、エイズなどを指摘しています。

ジョージ秋山氏のクセのある絵が合わない人がいるかも知れません。(私は「銭ゲバ」などで慣れていましたw。)
とにかく中国がいかに「やっかいな」国であることがよくわかりました。日本の外交はもっと強気にいって欲しいものです。
[PR]
by bibliophage | 2005-09-10 15:01 | 漫画
『マンガ 嫌韓流』 情報的には読んでみてもいいかも
d0018433_6402282.jpg著者:山野車輪 
書名:マンガ 嫌韓流
発行:晋遊社
大胆度:★★★★☆

なかなか出版元が決まらなかったという問題の本、ただ今ヒット中。

・韓国にはもう謝罪も補償も必要ないんだ!
・ 日本文化の多くを韓国起源と捏造しているんだ!
・ 韓国はどうして日本の領土、竹島を侵略するの?(表紙より)


うわぁ、この内容で出版するとはなかなか大胆な…。
とにかく韓国が嫌い(=嫌韓流)、という立場にたって書かれています。鼻につくところは多いのですが、知らなかったデータ、情報が書かれている点からは興味をひく本でした。

「歴史的には韓国人は中国を兄と敬い、日本は格下の弟と考えてきたのに、その格下に併合されたという事実は韓国人にとって許しがたいことである」という指摘は私には新鮮でした。また、日韓基本条約で経済協力金を払っており、補償は終わっている、という主張も説得力は有りそうです。
しかし、「朝鮮総督府が韓国の文明開化をおこなった」とかは言い過ぎで、「韓国には誇れる文化などない」というのはやっぱり変でしょう。
やたらに韓国人の絵に「ニダー」と書くのは、2ちゃんの嫌韓厨と似たレベルであることを示していますし、「小林よしのり先生」という言い方は相当気持ち悪い印象を与えます。

竹島問題について歴史的な記述を詳しくしているのは好感が持てました。韓国人のほとんどすべてが竹島のことをよく知っているが、日本人の関心は低すぎるというのも正しい指摘だと思います。李承晩ラインが問題だったのですね。日本の対応のまずさも竹島を韓国に実行支配されてしまった原因ですか…。尖閣諸島はしっかりと守ってくださいネ。

マスコミというのは、正しいことでなくウケルことを報道する、という認識はもっていましたが、この本を読むと確かに「国益を損ねている」場合があると思いました。

日韓関係のためには、もっと韓国について知るべきだという主張はその通りだと思います。実際の韓国について、「冬ソナ」以外の情報をもっと知りたいものです。
[PR]
by bibliophage | 2005-09-02 06:41 | 漫画
『ねじ式』 深遠なる叙情
d0018433_11461680.jpg著者:つげ義春 
書名:『ねじ式』
発行:小学館
あと引き度:★★★★★ 

1965年から雑誌「ガロ」に多くの傑作を発表した伝説の漫画家つげ義春氏の文庫作品集。

クラゲに腕の血管を切断された男が村をさまよう代表作「ねじ式」、
宿でみかけた武芸者は宮本武蔵なのか?「噂の武士」、
1993年に佐野史郎主演で映画化された「ゲンセンカン主人」、などの14編。
(あ、「ねじ式」を含め他にも映像化されていました。)

「ねじ式」がその後に与えたインパクトは大きく、影響を受けた作品やパロディがたくさんあります。この辺りの話は、マンガの知識館 が詳しいです。私は「千と千尋の神隠し」を見て、目医者の看板と機関車の場面でそのパクリ方にびっくりしました。また「すすめパイレーツ」(古い…)にも金太郎アメのパロディが出てきました。

d0018433_1150352.jpg絵柄が水木しげる風で黒っぽく、叙情性に富んだ、とにかくクセのある漫画です (「噂の武士」の背景の一ヶ所に「ネズミ男」が描かれていましたw)。「ねじ式」以外はストーリーがしっかりしていてオチもあり、独特の余韻が漂います。一度その世界に踏み込むと抜け出せなくなるような不思議な世界です。

紅い花』も同様の文庫作品集で、少女の川でのシーンの美しさが有名な表題作以下13編。この中では、美濃の豪族の所に信長が送り込んだ女忍者の話「女忍」が最も気に入りました。あとがきがなぜか糸井重里です。
[PR]
by bibliophage | 2005-05-15 11:50 | 漫画