ストレスがたまったら本のまとめ買い。結果は積ん読。なんとかしなきゃ…。ということで書評のブログです。ときに音楽や趣味の記事も…。
by bibliophage
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『今日は残りの人生の最初の日』 王道の自己啓発書
d0018433_915065.jpg著者:ロビン・シーガー、小川敏子(訳) 
書名:今日は残りの人生の最初の日 Natural Born Winners
発行:サンマーク出版
正統派度:★★★★☆

29歳で悪性リンパ腫と診断され、それを克服したイギリス人著者による成功法則。

「夢を実現するなんて無理だ、と自分に思い込ませるのはたやすい。しかし、それではあまりにもったいない。あなたには成功できる力があるのだから。(はじめにより)」

サンマーク出版といえば、1995年の大ベストセラー春山茂雄氏『脳内革命』が思い出されます。胡散臭いと思いながらもタイトルに惹かれて読んでみました。

d0018433_9192715.jpg読んでみると非常にまともな啓発書で、潜在意識に繰り返し働きかける、決してあきらめずに粘るなど、この手の本の王道を歩む書、という印象です。ノートに書くことが重要だ、というところは神田昌典氏の『非常識な成功法則』にも通じる点でした。

シーガー氏の「成功するための7つの法則」とは、
①目標を明らかに ②明確なプラン ③自信 ④使命感 ⑤失敗を恐れない ⑥まるごと引き受ける(決してギブアップしない) ⑦自分を祝う(ほめる)、
だそうです。
d0018433_9193664.jpgS.コヴィー氏『7つの習慣』ほど堅苦しくない感じでしたw。

本書は今まで11言語に訳され60カ国で出版されたとのこと。ちょっと目を通してみるのもいいかもしれません。
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by bibliophage | 2006-01-31 09:21 | 評論
映画:「スターウォーズ エピソードⅢ シスの復讐」
d0018433_23394339.gif正月に見たDVDその3。
オリジナルの「スターウォーズ(エピソードⅣ)」の前編に当たるシリーズ最新にして最後の作品。

グリーヴァス将軍に誘拐された元老院議長バルバディーン。オビ=ワンとアナキンの師弟ジェダイコンビは、元ジェダイ騎士でありながらダークサイドに寝返ったシスのドゥークー卿を倒して議長の救出に成功する。しかしその後、議長はアナキンに接近し、他のジェダイたちとは距離を置き始めた。パドメはアナキンの子を身ごもっていたが、アナキンは出産後にパドメが死ぬという予知夢に悩まされる。

どうしてアナキンがダークサイドに落ちたか?という謎が解明される、ということで、前2作(エピソードⅠとⅡ)よりも明らかに面白い内容でした。
アナキンがダース・ベーダーになった後、なんであんな面をつけているのかも納得。
アナキンを見ていると、フォース=リビドーかと思ってしまいます。するとヨーダはどうなる?
共和国最大の敵が自陣の中にいたという設定も意外性がありました。

しかし、スターウォーズ好きの方のHPは詳しいですねぇ。
スターウォーズの鉄人  
スターウォーズ好きOL
d0018433_23442858.jpg
日本語公式HP  
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by bibliophage | 2006-01-29 23:47 | 映画
『チーム・バチスタの栄光』 驚きの医学ミステリー!
d0018433_945512.jpg著者:海堂尊 
書名:チーム・バチスタの栄光
発行:宝島社
完成度:★★★★★

第4回「このミステリーがすごい!」大賞受賞作。

東城大医学部心臓外科の桐生助教授は心筋症オペの世界的権威。神業をもつ彼が率いるチーム・バチスタは驚異的な成績をあげていた。しかし突然、このチームの手術において連続する死亡事故が起きた。その原因を突き止めるため、病院長の高階は、神経内科の万年講師田口に調査を依頼する。

こ、これは、面白すぎます。
最終選考で、数十秒で満場一致の決定をみた、というのも首肯できます。

手術室という密室で起きた連続死亡という謎の提出から、一気に内容に引き込まれ、田口講師という性格が良く凡庸に見えて、実は鋭いキャラクターが前半の物語を導いてくれます。さらに、途中から出てくる厚生労働省官僚白鳥の強烈な存在感で、あっという間に最後まで引っ張っていきます。

無駄な描写がほとんどない高い密度で、はっとするような比喩もあり、ユーモアもちりばめられています。白鳥の遠慮ない発言に思わず爆笑。彼が医師免許を持っているという設定も、謎解きのところで効いてきます。
さらに、著者が医者でなくては書けない緊迫の手術場面(10章)。それにリスクマネージメント委員会での息詰まるやりとり(13章)が、文句なく素晴らしい。

また、小児例での死亡が起きない理由など、細かい所まで考え抜かれています。振り返れば、ミスリードも巧みになされていました。
白鳥に主役の座を奪われた形の田口にも、最後に大きな見せ場が与えられるところなど、本当に上手いな~、と感心しました。

動機がどうとか、解剖すれば…とかいうケチはこの作品の完成度の前にはtriviaに過ぎないでしょう、…って久々にベタほめになってしまいました。

「このミステリーがすごい!」大賞も、『4日間の奇跡』の映画化など確実にその存在感を増してきていますね。
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by bibliophage | 2006-01-28 09:47 | ミステリ-
『踊るマハーバーラタ』 愛と牛と大戦争
d0018433_072388.jpg著者:山際素男 
書名:踊るマハーバーラタ 愚かで愛しい物語
発行:光文社
ハチャメチャ度:★★★★★

世界最大の叙事詩「マハーバーラタ」の中の逸話を紹介した本。

「『マハーバーラタ』は戦闘場面、宗教談義、フォークロア(民間伝承)的世界に分かれている。…筆者にはフォークロア的世界に現れてくるエピソードが最も面白く興味深い。(あとがきより)」

世界史の授業で名前を覚えただけのインド古代叙事詩でしたが、この本を読んでその面白さに驚きました。以下の8つの話がピックアップされ、軽妙な抄訳で語られます。

第1話:シャクンタラー物語…王は森で絶世の美女(シャクンタラー)と出会い結ばれる。後に彼女は約束のことばを信じて宮殿を訪れたが…。
第2話:創造神もお手上げ…聖人の美人妻に恋したインドラ神。夫の留守中に妻の貞操を守る任務を与えられた弟子がとった方法とは?
第3話:王妃ダマヤンティーの冒険…賭博好きがたたって国を追われたナラ王とその妻ダマヤンティー。彼女ははぐれてしまった夫をさがしてさまよう。
第4話:性の化身…旅行中の若いバラモン僧は泊まった家の老女に誘惑される。実は彼女は性の化身であった。
第5話:核兵器で終結…マハーバーラタ大戦争は同族、骨肉争う戦いとなった。遂に最終兵器ブラフマシラスが使われて…。
第6話:秀鷹とジャッカル…幼い息子を亡くして悲しむ家族。秀鷹とジャッカルは変装してこの悲しみに付け入ろうとする。
第7話:最上の贈物…ヒンズー教徒にとってなぜ牛があれほど大切なのか。その由来。
第8話:ヒンズー教徒が怖がったナーガ族…蛇に例えられた先住のナーガ族。最強の鳥王ガルダの力と蛇供犠祭で絶滅の危機に陥るナーガ族だったが…。

凄い美女に神がメロメロになって誘惑の手を伸ばしたり、けた違いのハルマゲドンの戦いが繰り広げられたり、とにかく奇想天外で収拾がつかない面白さです。
インド文明の奥深さに触れることのできる新書でした。
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by bibliophage | 2006-01-26 00:08 | 新書
追悼、ホリエモンの本
ライブドアの堀江(元)社長の逮捕から1日。
虚業と言われ続けてきた会社でしたが、本当にそうだったとは…。
以前インタビューで会社の仕事内容について聞かれて、うまく答えられなかったのもわかります。
キャラは嫌いでなく、現代の織田信長かと思って期待していたのですが、錬金術師として終わるとは残念なことです。

さて、ホリエモンの著書は多数ありますが(↓)、英語勉強法まで出しているのにはビックリ。
帰りに書店で「超メール術」を立ち読みしました。
ホリエモンは一日5000件のメールを処理していたそうで、日報メールとメーリングリストで無駄な会議をなくし、メールはデータベース化することが重要、との内容でした。
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1. ライブドアの世界一になるキャッシュフロー経営 :サイビズ
2. 図解 100億稼ぐ株成功術 3. 堀江本。2004.1.1ー2005.2.28 ライブドア激動の400日!! :ゴマブックス
4. 堀江貴文のカンタン!儲かる会社のつくり方 5. 100億稼ぐ仕事術 :ソフトバンククリエイティブ
6. 儲け方入門~100億稼ぐ思考法 :PHP研究所
7. ライブドアブログで稼ぐ!儲ける! :ダイヤモンド社
8. 僕が伝えたかったこと :マガジンハウス
9. 100億稼ぐ超メール術 :東洋経済新報社
10. ホリエモンの新資本主義! お金持ち\三択ドリル 11. 稼ぐが勝ち ゼロから100億、ボクのやり方 :光文社
12. 勝つためのインターネットPR術 :日経BP出版センター
13. プロ野球買います!―ボクが500億円稼げたワケ :あうん
14. WebクリエーターのためのWebページ制作実践テクニック :技術評論社
15. ホリタン―堀江式英単語学習帳 16. ホリエモンの想定外のうまい店 etc :ライブドアパブリッシング 

これらの本も徐々に消えていくわけですね…。
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by bibliophage | 2006-01-24 23:33 | ニュース関連
『集中力』 永世名人の正直な告白
d0018433_17285266.jpg著者:谷川浩司 
書名:集中力
発行:角川書店
光速度:★★★★☆

将棋の谷川九段による「勝利するための方法」。

「男の嫉妬は一番よくないといっていたが、当時、私は羽生善治という人間に対して嫉妬していたのかもしれない。(本文より)」

2000年の出版ですが、新装12版として羽生4冠のベストセラー『決断力』と並べて売られています。
谷川氏は私の最も応援している棋士で、それは彼のインタビューを聞いていて、その人柄に惹かれたからです。実に素直で温かい性格で、まさに永世名人にふさわしいと思います。同じ永世名人でも女性問題をおこした某棋士とは人格的に雲泥の差です。

この本も実に正直な気持ちが書かれています。羽生氏に7冠を成し遂げさせてしまったときのくやしさ。何回かおとずれたスランプでの苦しみ。羽生氏の指し方の真似までした、というエピソードにはびっくり。そのうちに「彼は彼、自分は自分」と気がつき、復調することができたとのことでした。

才能とは続けられること、集中するには自分のペースを守る、人マネではトップになれない、苦しいときこそあきらめない、など人生のヒントになりそうな内容が将棋の勝負術を通して語られます。

正直、現在の実力トップ3は羽生4冠、森内名人、佐藤棋聖で、2番手のグループに丸山九段、渡辺竜王らとともに1人40代の谷川氏ががんばっている状況です。幸い、今年のA級リーグ戦では現在羽生氏と並んでトップにつけています(↓)。是非久しぶりの名人挑戦と復帰をなしとげて、無冠を返上して欲しいと思います。
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by bibliophage | 2006-01-22 17:36 | 新書
『チューイングボーン』 小説の長さと密度
d0018433_1193532.jpg著者:大山尚利 
書名:チューイングボーン
発行:角川書店(文庫)
緊密度:★★☆☆☆

第12回日本ホラー小説大賞長編賞受賞作。(大賞は 『夜市』)

登はある日、大学時代の同級生里美に不思議な仕事を頼まれた。それは小田急ロマンスカーの展望室からビデオの撮影を3回することだった。だが驚くことに、その撮影をするときには必ず人身事故が起きた。この仕事と事故との間に関係はあるのか?

『夜市』と競った最終候補作ということで、期待しながら読みました。
結果は、……残念!という印象でした。

プロットとオチはユニークでした。受賞の理由はそこにあると思います。それは認めます。
ですが、問題は無駄な描写が延々と続くこと。主人公の苦悩の独白と堂々巡りの行動がかなりの部分を占め、なかなか展開しません。審査の荒俣氏も、事件のワンパターン性を問題にしていました。
途中で斜め読みに切り替えても全く問題なし。要するに短編から中編にすべき作品を長編で書いたのが、密度の低くなった理由だと思います。林氏の「純文学系でも高評価されるだろう」という選評には、首をかしげざるを得ません。
次回作では、すぐれた発想を生かしてもう少しがんばって欲しいところです。
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by bibliophage | 2006-01-21 11:15 | その他小説
Earth Wind & Fire コンサート
d0018433_135453.jpg武道館ライブにいってきました♪

懐かしのミュージシャンということで、客の平均年令は比較的高め。
19時開演で、前座なくいきなり始まりました。
アリーナで前から5列目の席だったので喜んでいたら、スピーカーが近過ぎてちょっとまいりました。

前半、知っている曲では、
Shining Star, Reasons, Boogie Wonderland, After the love is goneなどが演奏され、名曲Sun Goddessが聞けてとてもうれしかったです。
途中は知らない曲やパートソロが多くて中だるみ状態でしたが、終盤はヒットメドレーで一気に盛り上がりました。Fantasy, September, Let’s groove, Getawayなどです。
アンコールはThat’s the way of the worldでした。
計1時間40分くらい。
ボーカルのフィリップ・ベイリーが太り過ぎなのが気になりましたが、ファルセットボイスは健在で、コンサート自体はなかなかよかったです。
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by bibliophage | 2006-01-20 01:36 | 音楽
祝直木賞!東野氏
d0018433_20283037.jpg直木賞→東野圭吾、
芥川賞→絲山秋子
( ・asahi com)

苦節6回目の候補(『容疑者Xの献身』)でようやく直木賞ですか…。
よかったですね。 

予想は微妙にはずれましたが、まあよしとしましょう。

明日から、各社、書店一斉に東野圭吾フェアでしょうね。
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by bibliophage | 2006-01-17 20:30 | ニュース関連
『バスジャック』 異次元のインパクト
d0018433_0543826.jpg著者:三崎亜記 
書名:バスジャック
発行:集英社
笑劇度:★★★★★

『となり町戦争』で第17回小説すばる新人賞を受賞した三崎氏の2作目。

・ある日、私は町内会のオバサンに「2階扉をつけるように」と注意された。「町内でお宅だけがついていない」とのことである。(「2階扉をつけてください」
・最近「バスジャック」がブームになっており、今、私もそのさなかにいる。(「バスジャック」
・私は動物園に仕事にやってきた。その内容は珍しい動物の展示である。(「動物園」

先週の週刊文春で藤田香織氏が絶賛していたので、迷わず読みました。
結果、面白くてびっくりしました。

上記3編に、「しあわせな光」「二人の記憶」「雨降る夜に」「送りの夏」を加えた計7つの短編集。
どれも発想が斬新で、若干日常を逸脱しているところがポイントです。
風景描写も細やかだし、文章も素晴らしい。

私は特に上記3編が気に入りました。これらはすべてユーモアが密度高く詰め込まれていて、おもわず吹き出したりニヤニヤしたりしてしまいました。
「バスジャック」を読んでいると、この人は筒井康隆を継げるのではないかと感じたりもしました。
と思うと、雰囲気のあるショートショートがあるし、恋愛や死を取り上げた話があるしで、実に多彩な作家だと思いました。

これは、いきなり前回の直木賞にノミネートされたのもうなずけます。
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by bibliophage | 2006-01-17 00:51 | その他小説