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ストレスがたまったら本のまとめ買い。結果は積ん読。なんとかしなきゃ…。ということで書評のブログです。ときに音楽や趣味の記事も…。
by bibliophage
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『レヴォリューションNO.3 』 直木賞の文章力
『レヴォリューションNO.3 』 直木賞の文章力_d0018433_71127100.jpg著者:金城一紀 
書名:レヴォリューションNO.3
発行:角川書店、講談社
青春度:★★★★★ 

小説現代新人賞の表題作と他2篇を含む単行本で、2001年講談社より出版され、この4月に新装版として角川より発売されました。漫画化もされています。
金城氏は『GO 』で直木賞を受賞しています。

新宿区のオチこぼれ男子校の仲間たち:ゾンビーズが繰り広げる冒険活劇。女子高の学園祭に侵入したり、カツアゲされたバイト代を取り返しに乗り込んだり、無言電話のストーカーの正体を突き止めたりします。特に3話目がミステリー仕立てで引きこまれます。

流れるようなリズムのある文章であっという間に読めてしまいます。直木賞も納得です。
また、登場人物がとても魅力的です。読書家で武闘派の舜臣、4カ国の血が流れるアギー、いつも最悪の札を引く山下、生物教師のドクター・モローなど。逆に、「僕」のキャラが一番わかりにくいかもしれません。

どうしても石田衣良の『ウェストゲートパーク』シリーズとの比較になると思います。「品の悪くない」不良が仲間と協力して事件を解決していくパターンです。こちらの方が軽いノリで、ユーモアがある印象です。

ゾンビーズ・シリーズの続編 『フライ、ダディ、フライ』の映画が7月に公開されます。
by bibliophage | 2005-05-13 07:12 | その他小説
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